小説から演劇へ ジャン・ジロドゥ 話法の変遷
小説から演劇へ ジャン・ジロドゥ 話法の変遷
(グローバルCOE研究員 博論成果出版)
著者:間瀬幸江
【著者略歴】
1994年早稲田大学文学研究科フランス文学専攻修士課程修了。2001年リヨン第二大学DEA課程修了。2005年早稲田大学文学研究科芸術学(演劇映像)専攻単位取得退学。2008年リヨン第二大学博士課程修了(文学博士)。現在、早稲田大学、慶應義塾大学非常勤講師。専攻はフランス文学、ヨーロッパ近現代演出史
【博論成果出版について】
演劇博物館グローバルCOEでは、若手研究者の学位論文のうち、特に優れた内容のものを選考し、単行本として刊行している。
1928年から1944年。激動のヨーロッパ情勢。
小説家は演劇になにを求め、なにを賭けたのか。
「演劇はわたしにとっては、自分の考えを表明する手段です。
しかし小説は、自分を知る手段なのです」
ジャン・ジロドゥ Jean Giraudoux(1882-1944)
2010年3月19日発行
A5判・295ページ
早稲田大学出版部
定価3,000円+税
【目次】
第1部 劇作家の誕生:初期の散文の特徴と『ジークフリート』
第1章 劇作家誕生の歴史的背景
第2章 初期の散文における話法の特徴
第3章 ドイツという喪失-『ジークフリートとリムーザン人』
第4章 戯曲『ジークフリート』における話法
第2部 新たな話法を求めて:『アンフィトリオン38』から『オンディーヌ』まで(話す主体の多様化
第1章 『間奏曲』-「わたし」から「わたしたち」へ
第2章 『エレクトル』-視点の複数化・「乞食」という話法
第3章 『オンディーヌ』-話法のパッチワーク
第4章 『トロイ戦争は起こらない』-ひとつの危機)
第3部 上演という話法へ:晩年の劇作から(ペシミズムの陰鬱
第1章 『ルクレチアのために』-「非存在」に託されたもの
第2章 『シャイヨの狂女』-上演という話法
結論