浄瑠璃と謡文化 宇治加賀掾から近松・義太夫へ
田草川みずき著
定価:3800 円+税
A5判 374頁 2012.03
ISBN978-4-657-12002-1 C3074
第一章 加賀掾の浄瑠璃芸論
序
第一節 宇治加賀掾の浄瑠璃芸論『竹子集』序文と『塵芥抄』系謡伝書――新藤以三著『筆の次』との関わりを中心に
第二節 宇治加賀掾と音曲道歌――『謡之秘書』との関わりをめぐって
第三節 『竹子集』序文と『混沌懐中抄』および金春禅鳳系謡伝書――類似表現をめぐっての一考察
結
第二章 浄瑠璃の謡曲本文摂取
序
第一節 能「正儀世守」周辺――古浄瑠璃「十六夜物語」と妙庵玄又手沢五番綴謡本「正儀世守」との関わりについて
第二節 近松と加賀掾の「道成寺物」――浄瑠璃作者が引用した謡曲本文の系統をめぐって
第三節 近松と謡文化――近松作品における下掛り謡曲本文引用を一例に
第四節 近松の「鉢木物」――「最明寺殿百人上﨟」加賀掾本・義太夫本の相違点を中心に
結
第三章 加賀掾の技法論
序
第一節 〈ヲクリ〉について――〈打切〉との関連をめぐって
第二節 〈色〉について――謡の〈色〉からの影響を中心に
第三節 〈ハヅミ〉について――宇治加賀掾と『小竹集』(井原西鶴序)との関係から
付 宇治加賀掾段物集『小竹集』(早稲田大学演劇博物館像)解題
結
第四章 義太夫節周辺の浄瑠璃諸派
序
第一節 〈カカル〉考――土佐節正本を中心に
第二節 土佐節譜本の研究――周辺芸能との比較を通して
第三節 義太夫節における〈文弥節〉の発生と展開
結