舞踊研究会
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開催概要
日時 | 2008年1月25日(金) 15:30~18:30 |
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場所 | 西早稲田キャンパス6号館318教室 |
主催 | 舞踊研究コース |
概要 | 15:30~16:00 発表者 北村明子(信州大学専任講師・グローバルCOE客員講師) タイトル:メディアとしての身体と表現の技法2 16:00~16:30 質疑応答 16:40~17:30 発表者 稲田奈緒美(グローバルCOE研究員) タイトル:土方巽・暗黒舞踏における非統合の身体 ―1970年代の身体像― 17:30-18:30 質疑応答およびデスカッション |
詳細情報
【報告】「メディアとしての身体と表現の技法2」では、クラシックバレエや日本舞踊などの伝統舞踊のように、基盤となる動きや技法が存在しないダンス創作の中で、身体の表現とその技法がどのように生まれていくのかについて考察された。その方法論としては、北村氏自身の舞踊作品である『Ghostly Round』の創作ノートを事例にし、ドラマツルギ→モチーフやキーワード→ダンス的な行為(振付、照明・映像、舞台美術、音楽、衣装)を経て舞踊作品の中に再度立ち上がらせる過程を通じて解明した。
「土方巽・暗黒舞踏における非統合の身体」では、「前近代への回帰」と見なされてきた土方の1970年代における身体像の変化について、舞踏作品の動きとそれを生成する身体のメカニズム、文体を中心に研究を続けて得た「統合/非統合の身体」という概念を再考しつつ考察した。その結果、1970年代は舞踊の様式に収まり、作品の全体性も確保したが、身体はバラバラに動きながら変容していく「非統合の身体」であった。また、これを生成するために、土方は舞踊譜によるメソッドを考案した。それは視覚、聴覚、触覚などのイメージ、感覚、記憶、欲望が飛躍・接続することで変容・拡張していく身体である、と導かれた。