ここから本文が始まります

グローバルCOEセミナー「東南アジアの芸術文化環境」

開催概要

日時 2008年2月15日(金)~19日(火)
場所 世田谷文化生活情報センター セミナールーム
主催 演劇博物館グローバルCOE/世田谷パブリックシアター
概要 早稲田大学演劇博物館グローバルCOE芸術文化環境研究コースが、世田谷パブリックシアター、国際交流基金とともに企画するセミナーとシンポジウムのお知らせです。

マレーシア国民大学から、東南アジアの文化史を中心に幅広いフィールドで活躍するスミット・マンダル氏、シンガポール国立大学から、国際交流基金職員として東南アジア各国で要職を歴任し、東南アジア演劇を専門とする滝口健氏を招いて、4回のセミナーを開催します。

マレーシアとシンガポールの隣り合う2国に焦点を当てて、今おこなわれている演劇を知るとともに、その演劇がおかれた文化的環境、政治的背景、歴史的文脈を明らかにします。
マンダル氏が2月15日(金)19:00~21:00、16日(土)
15:30~17:30、滝口氏が2月17日(日)15:30~17:30、19日(火)19:00~21:00の講師を務めます。

また、同時期にシアタートラムで上演される『ブレイクィング』(マレーシア)、『オン/オフ』(インドネシア)の両作品に参加しているアーティスト、および日本でアジア演劇との交流を積極的に支援してきた世田谷パブリッ
クシアター、国際交流基金、セゾン文化財団の専門家を迎えて、アジア地域における舞台芸術交流の基盤について考え直すシンポジウムを、2月20日18:00~21:30と23日18:00~21:30に開催します。

きわめて盛りだくさんの内容となっていますが、アジアという私たちにとって の身近でありながら遠い隣人をよりよく知るために、またこれまであまり注意を向けてこなかったことへの反省と自戒の念も込めて、充実したプログラムを組みました。来年度以降も、定期的にアジア各国の演劇環境について、セミナーやシンポジウムを開催していく予定ですので、今後もご注目下さい。

詳細情報

・「歴史と舞台芸術 ― シンガポール演劇と東南アジア」
講師: スミット・マンダル(マレーシア国民大学)
日時: 2008年2月15日(金)19:00~21:00(英語:通訳付)
シンガポールで教鞭を執った経験をもとに、シンガポール演劇がその独自の歴史、文化、言語的状況を主題化しているのかを論じます。東南アジアのなかにあって東南アジアでないともいえるシンガポールにおける演劇と、他の東南アジア諸国の演劇とを結びつけるとともに隔てているものを考えます。

・「コラボレーションとコミュニティ 演劇を通じた文化交流の現在」
講師: スミット・マンダル(マレーシア国民大学)
日時: 2008年2月16日(土)15:30~17:30(英語:通訳付)    
ASEAN各国の演劇人たちの間で実践されているコラボレーションを取り上げて、トランスナショナルなコミュニティーが形成されていくダイナミズムを論じます。世田谷パブリックシアターと国際交流基金の呼びかけで始まった「アジア現代演劇コラボレーションプロジェクト」は、大きな動きを生み出しました。言葉、歴史、演劇経験を必ずしも共有しない演劇人の間での共同作業が成功するための「鍵」はどこにあるのでしょうか。経済のグローバル化が演劇に与える影響も合わせて考えたいと思います。

・「マレーシア・シンガポールの演劇 ―『多民族』の重さを乗り越えるために」
講師: 滝口健(シンガポール国立大学)
日時: 2月17日(日)15:30~17:30 
『ブレイクィング』をより深く理解するために、その背景を織りなすマレーシアの多民族性と多文化性を議論します。マレーシアではマレー系、中華系、インド系の3大民族を中心に多数の民族が、相当程度自立しながら共存しており、それは演劇にも反映されています。また、多数派であるマレー系に対する優遇政策、いわゆる「ブミプトラ政策」も演劇にも少なからぬ影響を与えています。マレーシアから独立した後、独自の文化政策をすすめる隣国シンガポールとの比較も織り交ぜながら、マレーシア演劇の特徴や社会的位置、課題を紹介します。

・「日本と東南アジアとの演劇共同制作の歩み ―『他者』と出会うために」
講師: 滝口健(シンガポール国立大学)
日時: 2月19日(火)19:00~21:00 
東南アジアとの演劇交流プロジェクトには、国際文化交流実施のための政府機関である国際交流基金が共催者として大きな役割を果たしています。国際交流基金は1990年代後半から積極的にアジアとの共同制作事業をすすめ、このほかにも『リア』(1997年)など多くの作品が立て続けに制作されました。アジア、特に東南アジアとの演劇交流が、なぜ日本の文化外交政策においてこれほど重視されているのでしょうか? その経緯、その成果、その課題はいかなるものでしょうか? 日本の文化外交の歩みを振り返りつつ、こうした疑問に答えていくことを目指します。

> このページのトップに戻る

ここから他ページへ飛ぶリンクナビゲーションが始まります

ここからフッターリンクナビゲーションが始まります