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日独比較演劇研究会

開催概要

日時 2008年10月7日(火)18:00~19:30
場所 早稲田キャンパス26号館(大隈記念タワー)302教室
主催 日本演劇研究コース
概要 「ヒロシマ被爆者の劇『傷だらけの手』を演出して」
講師:ペーター・クーナート氏
講演のあと質疑応答
挨拶:秋葉裕一(早稲田大学演劇博物館副館長)


詳細情報

【報告】
新潟県朝日村は大須戸能を百数十年前から伝承してきた。一方、文豪シラーとゆかりの深いドイツのテュービンゲン州バウアーバッハはシラー劇場を擁し、朝日村と文化交流関係にある。これまで相互に上演作品を携えて訪問しあい、交流を深めてきた。2006年10月シラー劇場は、日本の劇作家藤川健夫の『傷だらけの手』を日本語字幕つきで、朝日村・新潟市・長井市で上演した。この戯曲はヒロシマを扱ったもので、観客ならびに地域各紙の賞賛を得た。原爆を扱った作品は少なくないが、ドイツ人の俳優によって日本人のために演じられた被爆者劇の上演は稀有である。今回は、その演出を担当したクーナート氏が、日本での上演について総括した。
 日独の演劇交流は、両国の大都市の劇場でのみ行われているわけではない。小さな地域共同体の演劇への情熱に支えられていることも少なくない。新潟県朝日村とドイツ・テュービンゲン州バウアーバッハは、毎年のように行き来しており、草の根文化交流の格好の例である。今回講演のテーマは、バウアーバッハのシラー劇場による日本の現代劇上演についてであり、日独比較演劇の観点からも、さらに広く相互の文化理解と言う面から見ても、興味深いものであった。

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