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特別講演会『明るい小川』について

開催概要

日時 2008年12月2日(火) 18:30~20:30
場所 早稲田キャンパス26号館(大隈記念タワー)地下1階 多目的講義室
主催 舞踊研究コース
概要 ボリショイ・バレエ芸術監督 アレクセイ・ラトマンスキー氏特別講演
『明るい小川』について

講師:アレクセイ・ラトマンスキー氏(ボリショイ・バレエ芸術監督)
聞き手:鈴木晶(法政大学教授、演劇博物館グローバルCOE客員講師)

※入場無料・予約不要
※日本語通訳あり

【概要】
2004年よりボリショイ・バレエの芸術監督をつとめ、来年1月よりアメリカン・
バレエ・シアターのアーティスト・イン・レジデンスに決定しているラトマンスキー氏を迎え、
今回日本初演される『明るい小川』(2003)を中心に、ご自身の新古典主義的作品について語っていただく。


【講師略歴】
1968年サンクト・ペテルブルク生まれ。キエフ・バレエ、カナダのロイヤル・
ウィニペグ・バレエを経て、1997年デンマーク・ロイヤル・バレエ団ソリスト。
2000年にプリンシパルに昇格すると同時に、振付作品を発表し始める。
2004年よりモスクワのボリショイ・バレエ芸術監督。来年1月よりアメリカン・
バレエ・シアターのアーティスト・イン・レジデンスに就任予定。代表作に
『シンデレラ』(マリインスキー・バレエ、2002)、『火の鳥』(スウェーデン国立
バレエ、2002)、『明るい小川』(ボリショイ・バレエ、2003)。

詳細情報

【報告】
1968年レーニングラードで生まれたラトマンスキー氏は、モスクワバレエ学校卒業後、キエフ・バレエ、ウィニペグ王立バレエ(カナダ)を経て1997年デンマーク王立バレエ団(終身ソリスト)でダンサーとして活躍した。2000年からは振付家として大作を発表し始め、2004年ボリショイ・バレエ芸術監督、2009年にはアメリカン・バレエ・シアターの常任振付家として就任する。ラトマンスキー氏は、7-8年間をターニングポイントに移籍することについて「今に留まらず新しいことを求めて前進していく」という意味があり、また振付に関しては「バレエのための音楽に限らず、様々な音楽から与えられるインスピレーションを基に作品を作っていきたい」と語る。これらが彼のバレエ創作の源であると思われる。そして、ショスタコーヴィチの最終作である『明るい小川』は、当時のロシアの抑圧的な政治的背景によって1935年初演以来、2003年初めてラトマンスキー氏によって復元された作品である。ラトマンスキー氏は、映像が残っていないこの作品の復元のために、当時の写真や批評、参加した人々の追想録、その他、30-40年代のソビエト時代のバレエ映像を参考にした。また、舞台上では、当時の特徴的なバレエ様式、演ずる者たちが自然の感じを出すこと、変装(男→女、女→男)に注目した、と語る。彼にとって、このようなレパトーリーとして消失して残っていない作品の復元は、忘れ去られたものをきちんと取り上げ、バレエの歴史を再度見直す必要があるためである。

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