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シェイクスピア・ゼミ講演会

開催概要

日時 2009年1月31日(土)15:30~17:00
場所 早稲田キャンパス26号館(大隈記念タワー)地下1階 多目的講義室 ←変更になりました(1/26)
主催 西洋演劇研究コース
概要 シェイクスピア時代の古版本と書誌学研究
講師:英 知明(慶應義塾大学商学部教授)
・講演
・質疑応答


1990年代頃からシェイクスピア書誌学は黄金期を迎え、もはや書誌学を理解せずにはシェイクスピアを語ることができないまでに至っている。その一方で、書誌学は難解であるがために今なお敬遠されがちである。英国ルネサンス期書誌学の分野で国内外から注目を浴び、2007年には、Malone Societyから出版されたThe Famous Victories of Henry the Fifth 1598 の編集を担当した英知明氏が、専門家はもちろん、シェイクスピアの入門者も楽しめるように、書誌学研究の魅力と現状を語る。シェイクスピア研究者のみならず、文学に興味ある人にとっても新しい発見が詰まった話となる。

入場無料・予約不要

【お問い合わせ】
西洋演劇研究コース「シェイクスピア・ゼミ」
 E-mail: [email protected]
 TEL: 03-5286-8110
 FAX: 03-5286-8119

詳細情報

【報告】
本講演は、シェイクスピア時代の劇作品が、舞台で「上演」された後に、印刷所で「書物」へと変貌していくその過程を探求するものであった。参加者にとってあまりなじみのない書誌学という学問領域についての解説から始まり、シェイクスピア作品のように、印刷前の原稿(manuscript)が残っておらず、複数の本文が現存する演劇作品の本文の復元をどのように行っていくのか、などといった書誌学研究の実例を詳細に解説していただいた。現存するシェイクスピア作品の台本は活字化されたものがほぼ全てであり、当時の上演テクストの問題を考える際は書誌学的な問題を避けることができないものであり、書誌学研究の重要性が改めて示される講演であった。講演の後には活発な質疑応答が行われ、GCOE研究員などにとっても新たな刺激となり、実り多いものであった。
【講演者プロフィール】
研究テーマはシェイクスピアおよび英国ルネサンス期書誌学。英国バーミンガム大学Shakespeare Instituteで博士号取得。1998年より慶應義塾大学商学部に着任。主な著作:The Famous Victories of Henry the Fifth 1598 The Malone Society Reprints,vol.171(Manchester University Press,2007)、『シェイクスピアとその時代を読む』(「印刷業者、職人、エージェント―ジョン・ダンター印刷所」を執筆、研究社、2007)など。

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