オペラ研究会
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開催概要
日時 | 2009年2月24日(火) 16:00~18:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス8号館104教室 |
主催 | オペラ研究会 |
概要 | 発表者:中野正昭(グローバルCOE研究員) タイトル:ローシー・オペラと浅草オペラ、その〈連続〉と〈断絶〉 ─小松耕輔訳『椿姫』を中心に── ※参加無料・予約不要 発表要旨: 浅草オペラの始まりは大正6(1917)年の高木徳子一座『女軍出征』だとされるが、 正統オペラの形成史という観点から、それ以前の帝国劇場歌劇部やその指導者だっ たG・V・ローシーのローヤル館から一連のものとして語り継がれることが多い。しか しその一方で大衆芸能的な性格を持つ浅草オペラと、知識人層を観客とした芸術オペ ラの確立を標榜した帝劇歌劇部やローシー・オペラとの間には、目的をはじめ様々な 点で明確な相違が存在したとされる。浅草オペラとローシー・オペラの間にあった 〈連続〉と〈断絶〉を、その両方に関係した音楽家小松耕輔がそれぞれの劇団のため に翻訳したヴェルディ作曲『椿姫』の二つの台本をもとに具体的に考察してみる。 発表者プロフィール: 中野正昭(なかの・まさあき) 早稲田大学演劇博物館客員研究員、グローバルCOE研究員、明治大学ほか非常勤講師。専門は日本近代演劇、大衆演劇。 もっぱら浅草オペラ、ミュージカル・レヴュー、軽演劇を中心に、大正~昭和期の大 衆文化やモダニズムを演劇の観点から研究している。最近の論文に「心座と三つの 『トラストD・E』──一九二〇年代の演劇にみる〈アナーキズムの美学/コミュニ ズムの政治学〉──」(明治大学紀要「文芸研究」第106号)、「天勝舞台の歌劇性」 (『彷書月刊』280号)、「歌劇『椿姫(La Traviata)』検閲台本にみる浅草オペラ の演劇性」(G-COE紀要『演劇映像学2008』)などがある。 |