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演劇論講座 伝統と革新-演劇人メイエルホリドの軌跡

開催概要

日時 2009年6月10日(水) 15:00~19:00
場所 早稲田キャンパス26号館(大隈タワー)3階302会議室
主催 西洋演劇研究コース
概要 講師:ベアトリス・ピコン=ヴァラン(フランス国立科学研究所・演劇博物館上級研究員)
15:00 ピコン=ヴァラン先生のフランス語による講義
(藤井慎太郎・文学学術院准教授による逐次通訳つき)
19:00 講義終了

演出家という職業が演劇に不可欠なものとして確立され、さまざまな演出の手法が試みられるようになったのは20世紀初頭のことでした。ロシアの演出家、フセヴォロド・メイエルホリド(1874-1940)は、イギリスのゴードン・クレイグ、ドイツのマックス・ラインハルトらと並んで、演出家主導型の演劇の基盤を築いた人物です。現実生活の模倣を志向する同時代の演劇のあり方に疑念を抱いたメイエルホリドは、演劇というジャンルの約束事を前面に押し出し、それをいわばポエジーの枠組みとして用いた斬新な作品を次々と世に問うていきました。俳優の動きやせりふ廻しの細かな指示、舞台裏の機構の露呈、フットライトの排除と舞台-観客間の新たな関係の構築の試みなど、メイエルホリドが行ったさまざまな演出の実験は現代の舞台へと引き継がれてゆくことになります。世界的なメイエルホリド研究者ベアトリス・ピコン=ヴァラン先生に、演出家メイエルホリドの軌跡と現代演劇におけるその影響について詳しくお話いただきます。
→「詳細・報告」もご覧ください。

詳細情報

【開催報告】
早稲田大学演劇博物館GCOEの招聘で演劇博物館上級研究員として来日中のベアトリス・ピコン=ヴァラン先生(フランス国立科学研究所)に、ご研究の中心対象であるロシアの演出家フセヴォロド・メイエルホリド(1874-1940)についてお話いただいた。コメディア・デラルテや歌舞伎といった伝統演劇に多くを学びつつ、それを同時代の視点から捉えなおすことで常に演劇を革新しつづける演出家メイエルホリドの戦略が解き明かされた。講義の最後には『検察官』の断片のビデオ資料、および多数の貴重な写真・画像が紹介され、この演出家の演劇実験の数々が視覚的にも示され、その斬新さと魅力が確認された。

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