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シェイクスピア・ゼミ講演会

開催概要

日時 2009年7月18日(土) 15:30~17:30
場所 早稲田大学大隈記念タワー(26号館)302会議室
主催 西洋演劇研究コース シェイクスピア・ゼミ
概要 The Trial of the Three Caskets: Law, Equity and Mercy in The Merchant of Venice
講師:Kenji YOSHINO 氏(ニューヨーク大学法科大学院 教授)
(使用言語 英語)

15:30~15:35
・挨拶、講師紹介:神山左文(GCOE研究員)
15:35~17:15
・講演
17:15~17:30
・質疑応答


『ヴェニスの商人』はシャイロックの裁判が見どころであり、法と結びつけて論じられることがある。
しかし、この作品における裁きの場面は、1つではなくて実は3つあり、それぞれにおいて裁かれ
る者は法律、衡平法、慈悲という3つの選択肢を突き付けられる。そして、ポーシャは雄弁術に
より裁かれる者を操り、それぞれの場面で弁護士という職業の光と影の部分を体現する。
講演者のヨシノ・ケンジ氏は、様々なマイノリティーがおかれている立場を、自伝的逸話と判例を
通して訴えた著書Coveringで絶賛された。そのヨシノ氏が、英語圏に深く根付くシェイクスピア
作品を通して、既存の法の議論から脱することを試みる。法学に興味ある人のみならず、
文学や芝居好きの人にとっても刺激的な話となること間違いなし。
→「詳細・報告」もご覧ください。

<お問い合わせ>
西洋演劇研究コース シェイクスピア・ゼミ
 E-mail: [email protected]

詳細情報

【開催報告】
この講演は、『ヴェニスの商人』における裁きの場面が、3つあるということを論じるものであった。それは、3つの筺をめぐる裁き、肉の契約をめぐる裁き、そして指輪をめぐる裁きである。裁かれる者はそれぞれ3つの選択肢を突き付けられ、それは法律、慈悲、衝平に対応するものである。また、裁かれる者はそれぞれ自由意思で選択をしているようにも思えるが、実はポーシャが雄弁術を用いることにより、結果を左右している。これにより、ポーシャは弁護士のような役割を果たしており、弁護士という職業が持つ光と影の部分を体現している。

【講師紹介】
アメリカ憲法学者。1991年ハーバード大学で英米文学学士取得後、1996年イェール大学
法科大学院で法学博士号(JD)取得。イェール大学法科大学院Guido Calabresi Professor of Law
を経て、2008年よりニューヨーク大学法科大学院 Chief Justice Earl Warren Professor of
Constitutional Lawとなる。主な著作: Covering: The Hidden Assault on Our Civil Rights
(Random House, 2006)、 Justice in Shakespeare(Ecco Press,2010出版予定)。
Yale Law Journal, The Advocate, New York Timesなどにも掲載論文や論評が多数。

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