第1回バレエ研究会
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開催概要
日時 | 2010年6月5日(土) 15:00~17:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス6号館3階318室(レクチャールーム) |
主催 | 舞踊研究コース/映像研究コース |
概要 | タイトル:バレエ―初期映画史再考のためのもう一つの挑戦 担当:小松 弘(GCOE映像コース事業推進担当者) 【入場無料・予約不要】 [内容] 1924年1月、アンナ・パヴロワがダグラス・フェアバンクスのスタジオを訪問した際、 フェアバンクスは撮影中の「バグダッドの盗賊」の舞台装置のわきに、特別の装置を 作らせて、パヴロワのバレエを後の時代まで記録するために映画撮影を行った。 このユニークなフィルムは身体運動の保存が芸術の保存と再現を意味するという、 単純ではあるがこれまで見逃されてきた映画史の独創的な価値をわれわれに改めて 考えさせる機会を与えてくれる。 本研究では、アンナ・パヴロワのこのあまり上映されることのない映像のほか、 イサドラ・ダンカンの出演作品(ただしこれには異論もある)と言われている20世紀 初めにイギリスで撮影された映画、その他の映像を映写しながら、映画史の観点で 撮影されたダンスがいかなる意味を持ち得るのか考えてみる。 |
詳細情報
【開催報告】「バレエ―初期映画史再考のためのもう一つの挑戦」と題した講演が小松弘氏によって行われた。
初期映画史におけるダンサー/ダンサー的登場人物の意義を、映画というメディアの特性と当時の
観客の受容、また実際の映像の紹介などから多角的に明らかにした。また、映画スター誕生以前の
初期映画におけるダンサーの存在を、スター的存在の映画への輸入であることを示唆しながら、
あまり見ることができないアンナ・パヴロワが踊っている映像、昨年発見されたタマラ・カルサヴィナ
が踊っている映像も紹介された。
最後には鈴木晶氏からも補足説明がなされ、舞踊研究と映像研究の共同による新たな研究の
可能性が垣間見られた会となった。