ポストコロニアル研究プロジェクト 研究発表会
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開催概要
日時 | 2010年6月9日(水) 18:00~19:30 |
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場所 | 早稲田大学国際会議場4階共同研究室7 |
主催 | 西洋演劇研究コース ポストコロニアル演劇研究 |
概要 | タイトル:「映画と国民に関する一考察」 発表者:須藤遙子(グローバルCOE研究生、横浜市立大学大学院博士後期課程) 【無料、予約不要】 [内容] 本発表では、映画における国民概念の形成あるいは解体がいかになされるかに注目し ながら、映画というアリーナに働く「ナショナリズム」をどのように考えるべきかとい う視座について論じたい。まず「映画」と「国民」を考えるときに重要な「文化的アイ デンティティ」について触れる。次に「映画」と「国民」という二つの概念にそれぞれ 存在する特性として「閉じる」性質と「開く」性質を設定し、それらがぶつかりあう中 でメッセージが形成されることを指摘する。最初に断っておけば、その二つの性質が止 揚されて何らかの結果が出るというものではなく、あくまで同時的に存在しながら様々 な作用を及ぼし合うと考えている。最後に、ナショナルなメッセージが一商品として並 ぶからこそ威力を発揮するという、消費主義が徹底した現代ならではのイデオロギーが 作用するメカニズムを指摘したい。 この論考は、発表者のメインテーマである自衛隊協力映画に関する博士論文をまとめ る上での視座を固めるためのものである。よって、今回の発表によって広く意見・批判 を求めることで、今後の執筆に生かすのが目的である。 [発表者プロフィール] ・須藤遙子(すどうのりこ) グローバルCOE研究生 横浜市立大学大学院博士後期課程3年 玉川大学マスコミ論、メディア文化概論非常勤講師 愛知県立芸術大学・大学院非常勤講師 国際日本文化研究センター共同研究員 元日本放送協会ディレクター(幼児番組) 博士論文仮題「自衛隊協力映画にみる国民精神の涵養」 |