「文化外交政策再考」シリーズ 第3回「ドイツの文化外交政策」
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開催概要
日時 | 2010年10月20日(水) 18:00~21:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス26号館(大隈タワー)3階302会議室 |
主催 | 芸術文化環境研究コース |
概要 | 前期もご好評をいただいた「文化外交政策再考」シリーズですが、第3回はドイツの 文化外交政策を取り上げます。 東京のゲーテ・インスティトゥート文化部長であるトルステン・アルベルツ氏を招き、 ゲーテ・インスティトゥートのこれまでの活動の特徴と現在の課題についてお話しいただきます。 講師:トルステン・アルベルツ(東京ドイツ文化センター文化部長) 日本語通訳:蔵原順子 参加費は無料ですが、会場準備のため、以下のアドレスから予約をお願いいたします。 その際には件名を参加希望イベント名とし、本文にお名前、ご所属、をお書きください。 予約受付メールアドレス:gcoe-enpaku-event@list.waseda.jp 【内容】 冷戦の終結、欧州統合の拡大・深化、グローバル化・情報化の進展、新興工業国の台頭などに 象徴されるように政治的・経済的文脈が変化する中、ソフトパワー概念にも助けられ、パブリック・ ディプロマシーの重要性の認識は浸透してきました。反面、行政組織全般に対する効率化や 透明性の要請は強まり、そこでは外交も聖域ではなくなり、文化外交政策の目的と手段の再定義 を迫られています。 こうした状況は日本だけでなく、先進国に共通した課題だといえます。こうしたなか、文化外交の 先達ともいえる諸外国は、どのような処方箋を描いているのでしょうか。また、そもそも文化外交 政策は、国内の文化政策とどのように重なり合い、ずれを生じさせながら形成され、発展してきた ものなのでしょうか。来るべき世界における文化のありようをもう一度考え直すために、文化外交 の最前線で責任者を務める方々を講師に迎えて、連続講演会を開催いたします。 【講師紹介】 トルステン・アルベルツ Thorsten Albertz 1977年、エシュヴァイラー(ドイツ)生まれ。 ボーフムのルール大学とベルリン自由大学で美術史、 演劇、アメリカ文学を専攻。2006年に歴史学の修士号を取得。その間、ハンス・アイスラー音楽 学校(ベルリン)にも在籍してアートマネージメントを専攻、2005年にディプロマを取得。 2004 から年、コンテンポラリーアートのギャラリー、アルント& パートナー(ベルリン、チューリヒ)の アソシエート・ディレクター、ギャラリー・ディレクターなどを経て、2006年にパートナーとして迎えられる。 2007-2008年、ニューヨークの同ギャラリーの代表執行役。2008– 2009年、アラリオ・ギャラリー (ニューヨーク)のシニア・ディレクター。2009年12月から東京ドイツ文化センター文化部長 |
詳細情報
【開催報告】前期から引き続いての「文化外交再考」シリーズの第3回目。今回は世界的には「ゲーテ・インスティテュート」として
知られる東京ドイツ文化センターの文化部長、トルステン・アルベルツ氏を招いてお話を伺った。
前半部では、ゲーテ・インスティテュートの歴史的成り立ちや、現状の組織機構、そしてその今後の課題といったお話が、
ユーモアを交えながら紹介された。後半部では会場の参加者からの質問を募り、活発なディスカッションが行われた。
ドイツの文化政策は原則各州に裁量が与えられているといった事実や、ドイツ文化センターがミッションとしてドイツだけ
ではなく広くEUの文化を伝える役割を持っていることなど、フランス、イギリスの事例とは異なった切り口が提示される、貴重な研究会となった。