2010年度第7回 オペラ/音楽劇の総合的研究プロジェクト
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開催概要
日時 | 2010年11月17日(水) 17:00~19:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス8号館4階412教室(11/15変更) |
主催 | 西洋演劇研究コース オペラ/音楽劇の総合的研究プロジェクト |
概要 | ※会場が、8号館307教室 → 8号館412教室 に変更となりました。(2010年11月15日) 題目:「Takarazuka Girls' Opera:大正生まれの歌劇団にみる『オペラ』への意識と実践」 発表者:奈加靖子(元宝塚花組・歌手) <発表要旨> 宝塚音楽学校の声楽の授業ではイタリア・オペラが教えられ、学内発表会や試験では 原語で歌われ続けています。歌劇団の公演でも、『アイーダ』や『イル・トロヴァト‐レ』等の オペラや『メリー・ウィドウ』、『ジプシー男爵』等のオペレッタをもとに脚色上演がなされて きました。宝塚歌劇という固有の音楽劇のジャンルについて、舞台作りの裏話や個人 資料を通して、音楽学校と劇団の仕組を中心に、豊富な経験談を交えてお話します。 まもなく100周年を迎える宝塚(少女)歌劇はなぜ「歌劇」として始まり、その意識がいかに 現在に続いているのか、宝塚という世界を内側から観察し考察する機会となれば幸いです。 <発表者プロフィール> 元宝塚歌劇団 花組。 福岡生まれ。県立福岡中央高校で学び、2年中退で宝塚音楽学校に入学。 厳しい学校生活を経て、宝塚歌劇団に入団。退団後、上京し商業演劇の世界へ。舞台 女優として、ダンサーとして活躍する。1994年よりボーカリストとしてライブ活動を開始し、 1998年より子供の頃から慣れ親しんでいたアイルランド音楽を本格的に始める。2004年、 アイルランドへ短期留学し伝統的な歌唱法を学ぶ。後、アイルランド関連のイベントに 多数出演。2007年10月、アルバム「Windfall」にて歌手としてメジャーデビュー。都内を中 心にライブ活動を精力的に行っている。 |
詳細情報
【開催報告】本研究会では、「Takarazuka Girls' Opera:大正生まれの歌劇団にみる「オペラ」への意識と実践」というテーマのもと、宝塚という世界を内側から観察し考察した。音楽学校時代の貴重な資料とともに、声楽の授業や音楽学校にの様子が紹介され、宝塚の全貌が説明された。
質疑応答では、講師によって言及されたさまざまな宝塚の要素について、活発な議論がなされた。例えば、宝塚音楽学校の環境が舞台人としての形成にどのように役立つのか、音楽学校におけるイタリアオペラ(原語で歌う)教育から見えてくる日本の歌劇受容の形態とはどのようなものか、などが議論されたが、原作を意識して「オペラ的」にする場合の問題点があることも指摘された。