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「舞台芸術と人材育成」第3回研究会

開催概要

日時 2010年12月3日(金) 18:30~20:30
場所 早稲田キャンパス26号館(大隈タワー)3階302会議室
主催 芸術文化環境研究コース
概要 劇場法(仮称)に関わる議論が深まり、劇場を取り巻く環境が大きく
変化しようとしている中、舞台芸術に携わる人材の育成は今後、
いかにあるべきなのでしょうか。そうした問題意識から、芸術文化環境
研究コースでは研究会シリーズ「舞台芸術と人材育成」を随時開催して
います。

今回は、静岡県舞台芸術センターで制作の現場に携わるとともに、演劇の
制度の歴史的変遷に関する研究も進めている丹治陽さんを講師に迎え、
歴史的な視点から、明治以降、戦後に至るまでの日本の俳優養成の
あり方を概観し、また、今後の可能な展開についても議論する場としたいと
思います。

詳細情報

講師 丹治陽(静岡県舞台芸術センター芸術局制作部)
聞き手 伊藤裕夫(富山大学教授、芸術文化環境研究コース客員講師)

内容紹介
西洋に比べて制度化が遅れているといわれるわが国の俳優養成システムについて、
明治期から戦後までの代表的な俳優養成機関(新派:帝国女優養成所、新劇草創期:
文芸協会・自由劇場・築地小劇場、戦後の新劇:俳優座など)での試みを概観しながら、
その成果と問題点を明らかにし、現代における俳優養成システムを構築するための
ひとつのヒントとしたいと思います。

【開催報告】
舞台芸術創造団体、大学教育といったテーマを冠した二回の研究会に引き続いて、今回は静岡県舞台芸術センターの丹治陽氏を講師に迎え、日本の明治以降から昭和期にかけての劇団における人材育成の問題点を歴史的観点から整理して頂いた。
日本の近代化と歩を一にした明治期の「演劇改良運動」から、500名以上の人材を輩出した昭和の「俳優座養成所」に至るまでの事例を、特徴と限界を中心に的確にご紹介して下さった。また、個々の事例の個別性に加えて、演劇を教えることに必要な「専門職性」の不透明さ、及び養成所の財政的な持続性の問題が共有の課題として提示されていた。
後半のディスカッションでは、俳優座の生き証人である会場の参加者から、建設的な補足説明や批判も提起されるなど、活発な議論が交わされた。

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