連続ゼミ「<所有>からアートと社会の関係を考える」
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開催概要
日時 | 2010年12月13日(月) 19:30~21:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス26号館(大隈タワー)3階302会議室 |
主催 | 芸術文化環境研究コース |
概要 | 講師:北田暁大氏 |
詳細情報
【開催報告】第9回のゼミナールでは、ゲスト講師として東京大学大学院情報学環準教授の北田暁大さんを招き、「『社会』と空間-社会の機能と機能の空間-」という講義題目で研究会を開催した。講義では、自由で平等な個人を出発点とし特定の文化や価値に頼ることができなくなっている現代社会においては、一見ライフスタイルを均質化するように見えるショッピングモールが各人の自由な選択を可能にする一方で、「ショッピングモール的な公共圏」が「地に足がついていない人びと」を不可視化(排除)し、「そこである必然性」が失われることが示された。講演後の質疑応答のなかでは、この問題を回避するため、地域社会を偽装し社会の一員であることの責任を問うことの必要性が指摘されたが、残された課題も参加者の間で共有することができた。本講義は、「<所有>からアートと社会の関係を考える」本ゼミナールにとって避けることができない「社会」との関わりについて、より深く考える有意義な機会となった。