2010年度第9回 オペラ/音楽劇の総合的研究プロジェクト
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開催概要
日時 | 2010年12月14日(火) 17:00~19:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス26号館(大隈記念タワー)地下1階 多目的講義室 |
主催 | 西洋演劇研究コース オペラ/音楽劇の総合的研究プロジェクト |
概要 | ワグナーは「ニーベルングの指輪」で霧を多用した。この水蒸気の演出は何を 意味したのか、そして当時の近代化されゆく社会をいかに映したのかを検討する。 更に、現代でも頻繁に用いられる霧の演出は、オペラという舞台芸術そのものの 本質を表すだけでなく、モダニティーという時代の風潮と時空の感覚の変遷をも 解読し得るような媒体であることを提示する。 |
詳細情報
題目 「霧のワグナー:『ニーベルングの指輪』における蒸気とオペラ演出について」講師 Gundula Kreuzer(イェール大学音楽学部准教授)
司会 中村仁(GCOE研究生)
通訳 福中冬子(GCOE研究協力者・東京芸術大学准教授)
講師略歴
イェール大学音楽学部准教授。現在、同音楽学部で大学院長を務める。
ミュンスター大学とオックスフォード大学にて音楽学、哲学、近代史を学び
音楽学で博士号取得。社会、文化、政治と歴史、そしてメディア論を
踏まえた学際的なアプローチで、アメリカにおけるオペラ研究の先端を切り
開いている。本年、Verdi and the Germans: From Unification to the Third
Reich (Cambridge University Press)を出版。また、The Works of Giuseppe
Verdi, Series V (University of Chicago Press and Ricordi, 2010)では
ヴェルディの室内楽を斬新に編集した。現在は主にオペラ演出の制作、理論、
歴史の研究を進め、ワグナーの霧の使用の効果について執筆中。The Opera
Quarterlyに寄稿すると同時に編集協力者でもある。アメリカの音楽学協会から
Alfred Einstein Award、ロイヤルミュージカル協会からJerome Roche Prizeを、
イェール大学からは人文学における顕著な出版功績に対してHeyman Prizeを
受賞している。