オペラ/音楽劇の総合的研究プロジェクト
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開催概要
日時 | 2011年10月8日(土) 15:00~18:00 |
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場所 | 早稲田キャンパス8号館219室 |
主催 | 西洋演劇研究コース オペラ/音楽劇の総合的研究プロジェクト |
概要 | 題目:「日本と音楽劇――日本に於ける'歌劇'の受容とその研究の動向」 発表者(発表順): 森佳子(日本大学非常勤講師、GCOE研究生) 佐藤英(早稲田大学非常勤講師、GCOE研究生) 伊藤由紀(東京大学博士課程) 司会:山梨牧子(早稲田大学非常勤講師) <概要> 2011年8月11日に大阪大学で開催された国際演劇学会においては、オペラ研究会の メンバー(森佳子、佐藤英、伊藤由紀の発表、山梨牧子の司会)によるパネル発表 「Japan and Music Theatre」が行われた。このパネル発表では、以下を共通のコンセプト として、各人が20~30分のプレゼンテーションを行った。共通のコンセプト「音楽劇(Music Theatre)」とは、「音楽を伴う演劇(Theatre with Music)」であると定義すると、日本には 以下の2種類が存在する。 ①伎楽や能、文楽、歌舞伎など、歌や器楽演奏を伴う芸能及びその源流または延長の民俗芸能 ②オペラやオペレッタ、ミュージカルなど西洋由来の音楽を伴う演劇 前者については、宗教行事から大衆娯楽に至るまで、様々な形で上演されてきた。これらが 本格的に研究の対象となる明治以後、現在に至るまで日本の「古典芸能」として数多くの 研究が国内外共に発表されている。一方、後者については明治以降、翻訳や翻案を含めて 数多く上演されているにも拘らず、本格的な音楽劇研究は少ない。近現代における日本の 西洋音楽劇受容を考えることは、日本演劇を世界演劇の中に位置づけるためにも必須であり、 これから益々グローバル且つ学際的な共同研究が期待される。日本で受容され変容してきた 輸入物も「日本演劇」のひとつであると認識し、本パネルでは、「音楽劇」を共通論題に掲げ、 その受容と研究の動向を再考する。その上演史と観衆の反応、そして、それに付随してきた 研究の形態を概観し、今後の課題を提示する。 学会での発表題目 森 佳子「Research on Opera and Music Theatre in Japan Today」 佐藤 英「The History of Opera Performances in Japan from 1903 to 2011」 伊藤 由紀「Understanding Opera through Analogies with Noh and Kabuki: Some Aspects of Opera Reception in Japan at the Beginning of the 20th Century」 今回のオペラ研究会はこの国際学会の報告会とし、各人が発表の内容についての簡単な説明を した後で、質疑応答の内容など紹介する。それを踏まえたうえで、日本におけるオペラ研究のあり方に ついて、今後の課題と可能性を考える場にしたい。 |